2018年01月10日

新春東急古酒の会

先日の東急カウンターは新年恒例の古酒の会。昨年秋に続き今回もやや縮小して、フランス限定です。

個人的には色々な国を飲みたいんだけど、東急本店と言えど大盤振る舞いも出来ないし。残っちゃうんじゃ仕方ないよなあ。

しかもブルゴーニュが多くなるため範囲がさらに狭まるやら高くなるやら。諦めてしまい、懐には優しいです。
なので、以下の感想も実際に飲んだ、限定した範囲での比較。リスト全体では、飲んでない方が多いです。

白で今回特に良かったと思ったのが、正直意外でしたが97年、ラロッシュのシャブリ特級、レ・クロ。きりっと引き締まった山と火打ち石の印象がシャブリらしく、しかし奥にきれいな果実味が乗っています。ラロッシュは悪くは無いけどそれほど評価が高いわけでも無い。規模が大きいというので有名ですが、これは良かった。

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これぞタイミングの勝利でしょう。もちろん酒質も中々レベル以上での話。師匠も「これがラヴノーやドーヴィサだったらまだがちがちでしょう」と言ってましたね。

赤は、師匠が決して外さないボルドー、ミジャヴェル氏のドメーヌ・ド・カンブ95年はほぐれていて勝黒系の果実を残す、私好みの味わい。これでACボルドーというのが凄すぎます。

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ブルゴーニュではルイ・ジャドのNSG、クロ・デ・コルヴェ。一級ではあってもあまり有名じゃないし、ネゴシアン物ですが前からちょくちょく古酒が出て、飲んだことが2度くらい有り、外さない。同じ86年だったかも知れません。これが、まだまだ衰えを見せない骨格をしつつ熟成の風味も出てきています。

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ルモワスネの67セット、村名ジュブシャンとシャンボールで、ジュブシャンだけ飲みましたがまだまだ若さもあり、素直に美味しい。この辺、ネゴシアンの底力ですね。

ジャン・グロのクロ・デ・レア95年、これは飲みたかったけど、我慢。すんごく美味しかったそうです。

フランスの他の地方だと、ポール・ジャブレのエルミタージュ・ラ・シャペルが素晴らしかったそうですがこれも見送り、2日目に開いたマス・ドーマ・ガサック90年に意欲を燃やした結果、少なくとも敗北感は無し。南仏のワインとしては煮詰めたような風味や獣っぽさが無く、ミントの香りすらしてエレガント(青いと思う人も居るかも)。恐らくシラーやグルナッシュの比率が低く、カベルネ系が多いんでしょうね。

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そして。以上全てに匹敵する記憶に残るワインが、ここに全力を注入したイケムの1970年。

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色が黄金を越えて赤みを帯びています。貼って有るイタリアのインポーターラベルの性による錯覚も加わっているかも知れませんが。そして、香りからして実に興味深い。

興味深いんです。

1970はボルドーの赤(つまりほとんど)にはグレートヴィンテージですが、ソーテルヌは「並」。暑く乾燥した秋のため、貴腐があまり付かなかったんです。とは言え流石にイケムは高いレベルに達し、イケムとしては物足りないかな、と言うところまでパーカーとブロートベントが同意見。(ボルドー第3版/ヴィンテージワイン必携)。

だとすると、このイケムはボトル差でチョイいかがかな、なのかも。香りがいきなり接着剤的な鋭い印象。色を見ているとニスを思い出します。味わいも何だかドライで素っ気ないし、堅苦しく感じます。
それでも、時間が経つにつれ香りも味わいも蜜やトロピカルフルーツ、クリームの豊かさが見えてきます。そうなれば複雑とも言えますが。

知人に「どうですか?」と聞かれて答えに窮してしまいましたよ。いや、飲むに値するんですよ。30mlで5,000円弱、グロよりちょっと高いくらいです。高いよなやっぱ・・・。でも、50年近く経ったイケムですからね。

この頃のワインはブルゴーニュでもボルドーでもある程度のボトル差は仕方ありません。そこまで割り切って、味わい深く飲めましたよ。

個人的にはイタリアラベルも嫌いじゃないから。ボトルが出てきたときには流石に驚きましたけどね。70年だから、こういうのも有りますね。そこまで含めて、得がたい体験でした。

ラベル:古酒
posted by harukuni at 20:58| 東京 ☀| Comment(0) | ワイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月06日

新年からマディラン

2018年のお正月ワインは、マディラン(Madiran)、シャトー・モンテュス(Ch.Montus)のXL、1995年でした。

XLは(たぶん)当時のトップキュヴェ。今はもっと高い青いラベルのものがありますね。
買ったのは不明ですが2000年代中盤だと思われます。その当時、もう1本買って飲んだのですがまだまだがちがちで、セラーに投げ込んで見ないようにしておきました。そろそろ良いかな、と思って開けました。(もう10年以上経ったんだ・・・)

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まだほこりっぽいタンニンも感じますがかなりこなれています。黒系の果実味、上品な味わいでコクがあり余韻も長い。上級のボルドーのいい熟成をしたものに匹敵すると思います。香りは正直華やかとは言えませんが(温度が低かったかも)、22年熟成に耐える底力を感じました。自分熟成は困難ですが、忘れる保管能力(色々な能力の集合)があれば、何とかなりました。

この先まだまだ持ちそうですが、これ以上待つ必要はない楽しめる味です。良いワインで2018年をスタートできました。
posted by harukuni at 21:10| 東京 ☀| Comment(0) | ワイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月02日

鳥居のこと

新年に当たり、今年としてはやっぱり気軽に書いていきたいですが、ワインは年末に高額ネタを出してしまったので大人しめに行こうと思い(というか、もう無理かも)、神社はいつも通り、実は模型も少し戻り気味ですがここに書くほどでも無いので、まずは神社にします。

しかし元日から様子を見に行った富ヶ尾か八幡宮がやっぱりとっても人が少ないという話になっちゃうので、一旦控えます。でも今日言った藤沢は私的には大収穫だったんですが、濃すぎるのでこれはまた別の機会に。


ところで、神社と言えば鳥居。大事ですよ大事!!私もこれ神社なのか?と思う時にも、鳥居があれば神社ということにしておきます。

ただ、何でこれが「鳥居」って名前なのかは空前絶後の謎です。どこにも根拠に足る史料がなくて判らないんですよ。随分前に紹介した谷田博幸氏の「鳥居」(河出書房新社)は良い本だと思いますが、なぜ鳥居なのかという点については、まだ100%納得は出来ません。説得力は「中々」あるんだけど。

なにしろ、これも最近取り上げた「神道集」という本の「鳥居事(鳥居のこと)」という節の冒頭ですら、「そもそもも鳥居って仏教の経典にも伝記や記録の類いにも全然出てこないんでわかんない」(超訳、角川書店版の40頁部分)って書いている。鎌倉中期〜後期とされる神道集もこうなのでは、現代人の手に負えるとは思えません。

ただし。この神道集に興味深い言及があります。仏教思想で解釈しようとしているんですが、「鳥居には二柱三木がある」という前提で話しているんです。

その二柱三木から色々な仏教連想ゲームをしていく。例えば、合わせて5本で、だから仏教の五大に結びつけていて、つまり柱が二本で横木三本は大前提なんですよ。しかも横木の名前を書いていてくれて、「笠木貫木島木」と書かれています。

横が三本ということもとても大事で、この後読むのが面倒になるくらい三が何に相当するとか五は何だとか神道集なら当然の結びつけが続きますが、やはり注意すべきはシンプルに、横木は三本だということ。

神道集が書かれた中世には。「1.鳥居があった」(基本)、「2.既に名前の意味が不明だった」、そして、「3,縦二本、横三本が標準形だった」ことが判ります。

つまり現在の区分で云う神明系じゃ無く、明神系が普通だったわけですよ。額束は小さくて数に入らなかったかも知れず、ソリだの転びだのの有無は不明ですが。
そうじゃないと神道集、鳥居事が成り立たない。鳥居が5本の木から出来ていることが、少なくとも鎌倉末期くらいには当然だったんです。4本じゃ無いんですよね。

古い社寺の絵図を見る限り、鳥居は明神系です。意識して見ていますが神明鳥居は存在しない。



谷田氏の著は違いますが、他の鳥居の説明の類いを見ると神明鳥居が古式のように書かれているのを見かけます(どっちとは書かない方が多いかな)。しかし、分けられるのであればどちらがが古いのかは、鳥居の起源を考えるときには重要です。

あくまで神道集が成立した時代、もっと云えば神道集の中の「鳥居のこと」が成立した時代のことに絞られますが、少なくとも神明鳥居の方がシンプルだから前に出来た、みたいな実は根拠の無い考え方は、科学者なら止めた方がいいでしょうね。
posted by harukuni at 23:20| 東京 ☀| Comment(0) | 神社 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月28日

クリスマス会〜正確にはイタリアの古いの中心のワイン会

12月半ばにワイン仲間と催したクリスマス会。ほぼ最初から単なるワイン会になってました。

イタリア好きが多いつながりで、下の写真もほとんどイタリア。一部、シャンパーニュとかオーストラリアとか混じってます。(ボルドーもいるよ・・)

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中でも珍しいのが上写真の左から2本目、ずんぐりむっくりした瓶ですがランブルスコで、しかも手前のコルクを見てわかるかも知れないんですが完全なる白です。かなり色を濃くも造れるランブルスコ、白は非常に珍しい。昔ながらの1,000円ランブルスコにはありましたけどね。そういう作り手ではありません。

どうやって造っているのか、他の泡の方が色が濃かったですよ。味もきりっと引き締まっていますがちゃんとした味わいで美味しい。その色でこの味に仕上げるとは驚きです。
そういや、1,000円ランブルスコの白も、どうやって造ってたんだろう…

このランブルスコもそうですが、何人か同じ旅行でイタリアに行って、持って帰ってきた物があります。堂々たる叔父さんのラベルのワインもそうで、ロンバルディアのヴァルッテリーナ。ネッビオーロから作ります(なんとか言う別名だけど、忘れました)。
ラベルにうたってはいないけどかなり自然な造りの人らしく、2001年と言うことも有って優しい旨みたっぷりの味わい。その続き3本も古いので、比べると味わい深いことこの上ない。「古酒って良いね〜」の声多数でした。
黒いラベルはバンフィのサルモス、カベルネ・ソーヴィニョンですが1999年で実に良くこなれていました。アメリカ資本でモダンみたいに言われてましたが、ちょっと違うんだよな。これなんか完全にイタリアワインの味です。

その次は言うまでも無いチェレット、ブリッコ・アジリの1993。状態もよく文句の付けようがない。
次がクインタレッリのヴァルポリチェッラ1998ですから見直すと本当に贅沢だよなあ。いつ飲んでも美味しいし、これも優しい味だから見事な一つながりでした(ボトル順に飲んでます)。クインタレッリは年齢を感じさせない味でもありますね。最初からこんな感じだと思う。

他のシャンパン・泡、最後の甘口も美味しくて。素晴らしいワイン会でした!
posted by harukuni at 21:36| 東京 ☀| Comment(0) | ワイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月26日

1月のプレミアム・ヴォギュエ

郵便受けを開けたら来年1月の東急ワインフェアの案内が入っていました。メールでももらっているのですが、印刷物があると古い私にはありがたい。

封を切り、1枚目は通常ゴミ箱直行。プレミアムの販売は関係ないからですが、一応何がプレミアムなのかだけは確認。でもメールでみてるから、再確認です。

で、今回はちょっとよく見てみました。メールではヴォギュエになっていたのですが2種類しかない。やけに少ないな、とおもって再確認してみたのです。1行目、

ミュジニィ・ブラン。

二度見しました。ミュジニィ・ブランだと!?

15年です。そうか、遂にミュジニィ名復活か。2015年て多分20年丁度くらい(1994がラストだとの記憶が正しければ、本当に20年ですな)。ま、良い年だからということも有るんでしょう。

で、値段に目をやる。95,040円か。想像した通り。10万前後だと思いましたからね。ブルゴーニュを名乗っていた、直近で4万円くらいしたはずだから。その倍くらいと踏んでましたよ。販売数は1本。ま、そうでしょうね。

にしても販売が2種類とは少ないな、と、
思い出しました。ヴォギュエ、今年からリリースを遅らせると言ってましたね。J.F.ミュニエと歩調を合わせて。成る程、それでか。

でももう1種類がレザムルーズになってるぞ(15年)。どういうことかな??
やっぱり本数が少ない(発売2本)。これだけチョイ出しして様子見か?

なんかいやらしい感じが拭えない。私には無関係ですが、あんまり良い気持ちにはならないですね。

でも全然無関係でもないんだよね。だって、23日のリストの中に。(写真がぶれぶれなのはご勘弁)

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メールは来てたけど全く知らなかった。偶然にしては怖いな。(自慢という説も無きにしも非ず。。自分の方がいやらしいか)
posted by harukuni at 21:32| 東京 ☀| Comment(0) | ワイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする