2017年08月09日

真夏のシャンパーニュ

一ヶ月ぶりのカウンター。真夏恒例シャンパーニュ特集。私としてはやや食指が動きにくい。なので、お手頃な物をメインに頼みました。

まずはピエール・パイヤールのル・パルセル、ランスロ・ピエンヌのターブル・ロンド。どちらも最新話題の生産者だとか。

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加えて、パスカル・ドケのディアバソン。ドケは最近聞き覚えがありますね。

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3つともの感想としては、確かに美味しいですが、やっぱり私には猫に小判かなあ。他の産地・国のスパークリングより格上なのは判るにしろ、それ以上の何か、がわからない。ボトルで買うか、考えてしまいます。

それはさておき(失礼かな)、狙ってきたのはランソン・ブラックラベルの80年代デゴルジュマンです。夕方に行ったのでかなり減っていました。

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泡はほぼ無く、茶色がかっていて澱が結構あります。それにしてはもう一段熟成感や複雑味があっても良かったかなあ。とは言えモカの香り、ダシの旨みに爽やかさが重なるのはシャンパーニュの古酒ならでは。古くなれば良さが判るんですけどねえ。

値段も06のドンペリより安かったですが、買えるかどうかは別問題ですな。


このくらいで終わるはずでしたが、いつも通り調子に乗りました。それでも1杯で終わったのは成長なのか、弱くなったのか・・

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ベル・エポック エディション・プルミエール 2010です。最近あまり使いませんが、いわゆるプレステージ・キュヴェの中ではベル・エポックは良い思い出が多い。師匠も大のお勧めだったので、思わず頼んでしまいました。

可愛らしいデザインとは少し印象が違う、豊かなイメージのあるベル・エポックですが、エディション・プルミエールは春をイメージしているとのことで、ボトルの色彩も、ワインの色合いも軽快でエレガントな感じ。ワインも(比べてないので断言できませんが)味わいの奥行きを保ちつつよりエレガントに思えました。
外見の影響が大きいかも知れませんが。

良い経験でした。って結局高い方が良いんかい。。
posted by harukuni at 22:55| 東京 ☁| Comment(0) | ワイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月08日

江戸時代の浅草寺境内は神仏のデパート

ブラタモリを見ていると、寺社の古地図が出てくることがあります。東京編の時は浅草寺、全国編の方では目黒不動や八坂神社が出てきました。

この頃の大寺社は境内に多数の摂末社を持っていて、ちらっと写るんですが、どんな社があるのかもっと詳しく知りたい。そう思っていたら、とある本に浅草寺の境内社が多数書かれていました。その本も全部は書けません。何しろ、169もあったというのです。

「内訳は」とあるので、お稲荷様なら「○○稲荷」という存在が複数合ったのかも知れません。その内訳を引用すると、
稲荷、不動、地蔵、弁天、観音、恵比寿、大黒、庚申、疱瘡、秋葉、熊野、太神宮、鬼子母神、三峰、天神、聖天、愛染、薬師、阿弥陀、荒神、神農、三社、八幡、淡島、山王、十社、人麻呂、久米平内、達磨、子安、一権現、姥社、霊符、松尾、御霊、和歌三人、鹿島、子聖、厄伏、妙見、妙義、金比羅、聖徳太子、水神、毘沙門、文殊、閻魔、釈迦、大般若、曼荼羅、元三大師、木食、勢至

などだそうで、「現世利益の神仏のほとんど」だそうです。
(以上、山折哲雄編「日本の神」3巻、第二章 「民衆のなかの神像」飯島吉晴著 227〜228頁。なお、出典は 松平冠山編述「浅草寺志」(文化十年序) です)

神仏習合が当然の時代とは言え、よくぞまあここまでまぜこぜ。太神宮や松尾など神社があると思えば釈迦や阿弥陀など如来も。観音は、浅草寺のご本尊のはずだけど別にあるのかなあ。久米平内って何だ?と思って今調べたら、浅草寺に立派に現存しているそうです。
神農は中国の伝説の皇帝ですが、薬学の始祖と言うことで日本でも病気平癒のために祭られることがかなりあるそうです。霊符は多分陰陽道系で、奈良市内に鎮宅霊符神社がありますね。住所は陰陽町だそうです。
馴染みの名前が多いですが、十社や子聖は何だかわかんない。曼荼羅って、仏様なの?大般若も、お経のことなのかなあ。

極めて興味深いです。ブラタモリでも、「神仏のデパート」と言っていた記憶があります。まさしくですね。もっと知りたいですが、やっぱり自重しておかないと。
posted by harukuni at 20:43| 東京 ☀| Comment(0) | 神社 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月04日

『神道集』の衝撃〜外側編

「神道集」という本を、古本で買いました。
平凡社が出している「東洋文庫」シリーズの94に同じく「神道集」があり、こちらは現代語訳されて詳しい解説も付き、大いにありがたいのですが、残念なことに一部が省略されています。
もちろん「神道集」という書物に興味を持つ人に大いに役立つ平凡社本ですが、マニアを越えて底なし沼に踏み込みつつある私からすると略されたところが気になる。実際他の本を読んでいて、略された部分について論述している事があったりして、持っているだけにもどかしい。

そこで古本を探してみました。「日本の古本屋」サイトです。多数の古本屋さんが出品していて既に何度も購入。前に書いたかも知れないけど、Amazonの古本は高い気がして仕方がない。

検索してみてはたと困りました。ほとんどが1万円以上だと言うこともありますが、幾つかの系統があってどれを買えば良いか判らないのです。

例えば
貴志正造 東洋文庫 S47 400円

これは私が持っている本の古本です。著者(訳者)名が同じです。
その次に。
神道集_東洋文庫本
近藤喜博編 昭34 33,000円

色々と違うのは判るんだけどさあ。この差は何なの?値段、間違えてないですからね。肝心なところなのでしっかりと確認してます。

さらに。
神道集_河野本
渡辺国雄他編 角川書店 昭37 2冊 16,000円

とか
赤木文庫本神道集
貴重古典籍叢刊 昭43 2冊 14,000円

同じく、
赤木文庫本神道集
近藤喜博・貴志正造編 昭53 2冊揃 62,640円

なんてのもどうすりゃ良いんだあ、の前にどっちも買えないよなあ。

と、思っていたら。結局私が買った物があったわけです。

神道集_東洋文庫本
近藤喜博編 角川書店 昭34 2,800円

桁が間違ってるんじゃ無いんですよ。東洋文庫本・角川書店・近藤喜博編の本もかなり出品されているんですがまず1万円以上してます。2番目の¥33,000は「なんでかな〜」ですが、それ以上に、3千円ぽっきりってあなた。

状態が書いてあります。箱はかなりな程度にシミだらけ、中も天(だっけ?)など日焼け厳しいけど、読む部分は問題ないと書いています。でも安すぎないか?大丈夫か?と思いましたが考えてみればワインに比べりゃあどうって事無い、著者・出版社・発行年とも他の高価な本と一緒なので、購入決定。だって私は読めれば良いんだから!(ワインの扱いに似てるかも)

で、楽しみで仕方なかった本が届きました。まず、箱。

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確かにとってもシミがありますが、赤ワインかかっちゃいましたね、すぐ拭いたんだけどいう感じにそっくり(自分がちょっと特殊かも)。箱なんて無くても良いんだよ。

で、中はこう。日焼けとかは無関係。(著作権?私の所有物の写真を載せて何が悪いか!・・自信ないけど)

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ちゃあんと、全く問題なく読めますよ。何一つ問題ない。送られてきて包装のセロファンを切ったらすごい「古本の臭い」がして、かび臭いやら、懐かしいやら!

これで1/4以下の値段になっちゃうのかあ。古本は奥が深いなあ。
それにしても、こんな特殊本で、価格比較ができるECサイトは素晴らしい!多くのお店の在庫を比較できるサイトだからこそ、「神道集」をとっても安く買えたんだから。

しかもこの本は神道集以外の「上州の語り物」五本が収められ、近藤氏のとても詳しい解説(というか論文)付き。これはどこで買っても同じに決まってますが、知らなかっただけにやっぱり嬉しさひとしおです。

中はもちろん現代語訳されていませんが、拡大すると判りますが今で言う送り仮名が振られていて、返り点もシンプルなのでなんとか読めます。和文と漢文からハイブリッドしたような状態ですね。

自分もここまで来ちゃったか。

念のために書くと「神道集」って現代の神道とはほぼ完全に無関係ですからね。神社は佇まいを楽しんでるだけって言ってたのが、遠くなったなあ。
posted by harukuni at 22:21| 東京 ☀| Comment(0) | 神社 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月02日

ワインブランチ

日曜日、某かなり高級なホテルで、ワイン飲み放題のブランチに行きました。なぜそういう話になったのか知らないんですが友人達が盛り上がって私にも声がかかったのです。

飲み放題と言ってもシャンパン、白、赤1種ずつ。他のお酒も当然ありますよ(でも何でビールを乗せないんだろう。高騰で「準備できます」って言ってたけど)。赤・白はムートン・カデなのでまあ飲んでみるかという感じで、赤は飲んでみました。まあ、それほど感興を覚えなかったなあ。

シャンパンはヴーヴ・クリコ・イエロー・ラベル。とっても美味しいとまでは行かないけど爽やかだけじゃない味わいがありこちらは中々のもの。元々シャンパンを求めて始まった会らしいので、ほとんどそっちばかり飲んでました。シャンパンの大手メゾンの標準品、TPOを考えておけばやっぱり外れがないですね。

ムートン・カデの方が全然安いから、比べちゃいけないんですが。

ブランチの相当なるお値段はどちらかというと料理の方にかかっていますかね。ビュッフェですがそりゃあ高級でした。私より味のわかる友人が美味しいを連発してましたし、仔羊のロースト(その場でカットする)は私もとても美味しかったし、エッグベネディクトなる物を生まれて初めて食べました。かなり話題から遅れていますが、私には当然。こんな物だったとは知らなんだ。
(ついでに、乗っかっているポーチ・ド・エッグは温泉卵みたいなもんだと思ってました。皆して教えてくれましたが、私が知らなくても誰も驚きませんでしたね)

もちろん頼んでから作るので席に持ってきてくれます。その時テーブルとか聞かれないのが(まして番号札なんて渡されないのが)、さすがは高級ホテルでした。

ドリンクメニューに「デザートワイン」とあって、ソムリエ・セレクションになっていたので何だかわからず頼んでみたら、シャプティエのバニュルスだったのにはちょっと驚きました。わざわざバニュルス?なんでセレクションしたんだろう。

シャプティエとは言え高くないし、500mlなんで使いやすいでしょうけど、他のデザートワインも今じゃほとんどハーフだし。
美味しいから良いんだけれど、みんなで不思議がっていました。

でも友達で贅沢ブランチもたまには良いもんです。たまにはね(懐・・・)
posted by harukuni at 21:28| 東京 ☁| Comment(0) | ワイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月30日

まさかの超絶鎌倉〜神社編

昨日の鎌倉。神社はこれまでの取りこぼし的な、行けなかったところを回りました。
鶴ヶ丘八幡の西側の奥にある青梅聖天社、鎌倉から藤沢へ最初の岡を越えた打越地区にある子守神社と八雲神社。どこも、静かな丘陵部にある緑の多い神社で、行く度に癒やされます。階段がきついけど。

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(青梅聖天社)

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(子守神社)

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(八雲神社)

打越からバスで戻って長谷寺に行き、その後江ノ電で和田塚で降りて最後の目的地五所神社。上記の神社よりも大きいのは事前にわかっていますが、大きいと行っても鎌倉は狭いので境内地が取れない。案の定、社殿は立派ながら良いアングルでの撮影はできませんでした。でも「良い神社」なのはすぐ了解しました。鎌倉の東側の山裾にある神社で、やっぱり緑も多いしどこか懐かしい、観光地鎌倉とは縁が無い雰囲気、良いですよ。

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本殿も素晴らしいし、神輿庫が「天王庫」と呼ばれていてここも見所です。更に、その脇の末社も入ってすぐ「来た来た!」という感じ。やや雑然としていますがそこが魅力。コンクリート製の祠を覗き込んだら、岩が見えています。ご神体が岩なんですね。

岩石の信仰は珍しくないけどお稲荷様は(関東では)珍しいのではないか。標柱で神社の名前をよく読んだら、「三光尊石上稲荷大明神」だったので納得しましたが、やっぱり中々興味深いです。

そして。境内の石垣の内側にずらりと並ぶ石塔に取りかかります。沢山有ってそれだけで素晴らしい。
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予想通りほぼ庚申塔でした。色々なパターンがあって楽しいんですが、これが特に印象的。
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三猿ではなく、「言わざる」だけが下に彫られていますが、室のような物に入っています。鎌倉だからやぐらかな。このデザイン、五所神社に二基有ったし、先の青梅聖天社脇の石塔群にも一基有りました。鎌倉オリジナルかも知れませんが、今回始めてみた、野は私の記憶力の問題かも知れず、通常のデザインの方が多いので、「鎌倉型」みたいに言うのはやや憚られます。

そして。見えてたんですよもちろん。なので順番が来てじっくり眺めました。一体これは何なのか。
大きい三面。というより三頭。その仏尊が猪に乗ってます。ちゃんと説明があって、これは摩利支天です。
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おお、確かに摩利支天は三面、六つの腕には全て武器を持ち、猪に乗っているという図像を見たことがありますよ。石仏をよく見ると六本の腕、持っている武器もあります。
摩利支天は中世に軍神として大いに尊崇されたそうです。でも近現代に伝わってないなあ。いつか衰えてしまったみたいで、こういう石像は初めて見ました。中々ダイナミックな作りで良い作だと思います。結構有名らしいし。

摩利支天に大満足し、まあ残りを片付けるか程度の気持ちで他の石塔を写真に撮っていたら、端で棒立ちになりました。

なんじゃこりゃあぁぁぁ

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普通の人です。女性みたいです。でも、明らかに後ろにのけぞっている。何なんだかさっぱり判らない。と、横に「お春像」と書かれています。

え、じゃやっぱり一般人なのか?でも一体全体なんでこれが「石仏」になってるの?
気を取り直して眺めたら、摩利支天と同様に、きちんと説明がありました。
長くなりますが全部引用します。

お春像
 「天和四」と彫られていることから、一六八四年の一月から二月(徳川幕府五代将軍綱吉の初期の時代)に作られた石像と思われるが、彼女が誰で、誰が何のために作り、誰の物であったのか、その由来はわからない。
 両手を後ろ手にきつく縛られ、髪の毛は下ろされて後ろに引かれ、顔をあげさせられている。正座して、単衣の着物は細い帯で左前に着せられている。ということは処刑前の死装束。
 「お春像」は隠れキリシタン殉教の姿と伝えられる。
五所神社


1684年?説明通りなら、これ、最低でも県の文化財クラスの価値があるんじゃないですか?ちゃんと調査したんですか??歴史上凄いものじゃないんでしょうか。隠れキリシタンが処刑される寸前を石に刻むって、殉教の姿を残すという意味ではキリシタンが作り、持っていた可能性が圧倒的に高いんだし。西九州じゃ無くて、相模ですよ。

私も神社石仏巡りかなり長くなりますが、繰り返しながらこんなの見たこと無いです。民俗学か、歴史学か、どっちでもいいので保存に尽力してくれませんかね。今、雨ざらしなんですよ!!

なお、このブログでは神社の方に許可を頂いて全体を確認しています。写真も載っています。是非見て下さい。貴重さが判るはずです
http://kamekokishi.web.fc2.com/kyrie/114/haru.html

二度と帰らない状態になる前に保存して欲しい。摩利支天像もね。
posted by harukuni at 19:09| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 神社 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする